松江市議会 松政クラブ

平成30年9月松江市議会のご報告

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平成30年9月松江市議会のご報告

開会(9月5日)

 松江市議会は9月5日から27日間の会期で9月定例市議会を開会し、10月1日に閉会しました。9月議会は、平成29年度決算を審議する決算議会でもありました。

 9月5日の初日に松浦市長から提案された議案は40件。このうち条例案件7件は、地方再生法等の一部改正によって企業の本社機能移転等の加速化を図るための特別措置を2年延長・拡充されたことで固定資産税の優遇措置を拡充する旨の条例の一部改正、個人番号関係の法律の改正によって生活保護関連情報として進学準備給付金を追加したための条例の一部改正、市立幼保園設置条例等の一部改正ではやくも幼保園を設置するもの、松江市長の選挙における選挙運動用ビラの作成の公営に関する条例の一部改正は市議会議員の選挙運動用ビラを加えるもの等です。

 単行案件3件は、松江市南工場(ゴミ処理)解体工事の請負契約の締結(約8億2千万円)と市道路線の廃止と認定です。

 予算案件4件は、一般会計1件と特別会計2件(国保、介護保険)、公営企業1件(病院事業)です。

 このうち一般会計は3億5,370万円余の補正で、菌床しいたけ生産事業者への特用林産物奨励補助に717万円余、ホーランエンヤを盛り上げる事業の観光協会への補助金192万円余、インバウンド観光推進に284万円余、美保関地域の滞在型観光拠点施設整備支援に1,900万円余、たばこ対策推進に134万円余、松平治郷調査研究に186万円余、防災ガイドブックの更新作成に1,929万円、市有施設ブロック塀安全対策に2,071万円余、6月末豪雨の災害復旧事業に2,200万円、ホテル宍道湖跡地活用の検討事業に1,624万円余、雪害等による道路維持修繕に2,094万円余、堀川の水草・藻類の撤去に3千万円等を計上しています。

 決算案件13件は、平成29年度の一般会計1件と特別会計7件、公営企業会計5件です。このうち一般会計の歳出決算額は974億1,709万円余で、前年度比較では0.1%増の決算です。なお、議会運営委員会では、これら決算審査のため決算特別委員会を設置して審議することを決めました。

 承認案件1件は、7月豪雨の影響で7月前半だけでも7千名を超える宿泊キャンセルが発生し早急に誘客事業を行うため、2,400万円を7月末に専決補正したものです。

 報告案件12件は、市道の穴ぼこ事故や公用車の交通事故、公務作業中の事故などの損害賠償の額を定めるものです。

一般質問

 9月10日から12日までの3日間は、松江市議会9月定例会一般質問が行われました。
 9月10日の一般質問(代表質問)には、松政クラブから2名が代表質問を行いました。

森脇幸好議員
  1. 県費負担教職員の人事権移譲について
  2. 松江市立女子高校について
  3. 義務教育学校について
  4. 予算配分について
  5. 二巡目国民体育大会について
  6. 受動喫煙防止対策について
  7. シンガポールへのトップセールスの成果について
  8. ガス局の民営化問題について
野々内誠議員
  1. 西日本豪雨から学ぶ防災対策について
  2. 幼・小中学校のエアコン整備について
  3. 新幹線の早期実現について
  4. 支所の活用による地域振興について
  5. 農業の振興について
  6. 「出雲そば発祥の地松江」ブランドの確立について

 11日と12日の一般質問には、松政クラブから、三島 進議員、柳原 治議員、三島伸夫議員、河内大輔議員、米田ときこ議員、出川桃子議員が質問台に立ちました。

 ※松江市ホームページのうち「松江市議会」では速やかな情報提供の一環として、平成30年度からインターネットによる動画配信をしています。提供準備ができて会議録が作成されるまでの間、配信しています。

決算特別委員会

 松江市議会は、9月5日に特別委員会を設置し、平成29年度決算審査を行いました。同日の決算特別委員会では、委員長に松政クラブの三島 進議員を選出しました。

 決算特別委員会では、決算特別委員会分科会の審査を経て、9月26日に決算特別委員会を開会し、分科会長報告、質疑、討論を経て採決した結果、分科会長の報告どおり全ての会計で認定すべきものと決しました。

 平成29年度の決算のうち一般会計は、歳入決算額987億3,031万円余、歳出決算額974億1,709万円余、歳入歳出差し引きは13億1,321万円余、翌年度に繰越すべき財源は1億7,983万円余、実質収支は11億3,338万円余の決算です。

 一般会計決算の特徴として、財政調整基金3.7億円・減債基金4.9億円の取り崩し、繰上償還5.2億円の実施、普通建設費の前年度から2.1億円の増額で87.3億円、市税の前年度から4.7億円増額で285.8億円。財政健全化に向かう決算内容となっています。

 決算特別委員会

2つの議員連盟の研修

 9月市議会の会期中の9月26日、「境港出雲道路整備促進松江市議会議員連盟」と、「山陰新幹線・中国横断新幹線(伯備新幹線)整備促進松江市議会議員連盟」の研修会が開催されました。松政クラブでは全議員が加入し、道路と新幹線の整備促進に努めています。

「境港出雲道路整備促進松江市議会議員連盟」の研修会では、島根県土木部道路建設課の宇田川課長らを講師に向かえ「松江北道路ルートの地元説明状況、今後のスケジュール」について説明を受けました。2020年代初頭での事業着手を目指しており、着手10年後の完成が待たれます。

松江北道路のルート案

 「山陰新幹線・中国横断新幹線(伯備新幹線)整備促進松江市議会議員連盟」の勉強会は、国や島根県の動向や松江市の取り組みについて、市歴史まちづくり部の藤原部長と比田交通政策課長を講師に行いました。

 説明によると、圏域市長会では中国横断新幹線(伯備新幹線)推進に向けた準備会を10月に設立する一方、島根県の取り組みが遅いことが心配です。県議会では議連の発足が計画されており、早く県・市などと一体になった取り組みが求められます。

 この議連では、「公益社団法人日本青年会議所 中国地区協議会 経済再生委員会」が取り組んでいる10万人署名活動に呼応して、署名活動を行っています。この日の議連研修会に先立ち、青年会議所の中国地区担当や松江青年会議所の代表の皆さんの訪問を受け、待ち受けた議連会長・副会長・幹事長は、一緒に頑張ろうと意見交換を行いました。

 整備新幹線の路線が検討されている今が最終のチャンスだといわれており、この好機は逃すべきではありません。

署名用のリーフレットから

本議会最終日(10月1日)

本会議(委員長報告、質疑・討論・採決)、閉会

 10月1日。9月5日に開会された松江市議会9月定例会は、27日間の会期を終えて閉会しました。

 最終日は、市長提案の条例改正案など議案14件、承認1件、決算13件と陳情1件について、審議を行った常任委員長・特別委員長からそれぞれ報告があり、質疑・討論を経て、市長提案は全て原案どおり議決しました。

 討論では、松政クラブを代表して三島良信会長が賛成の討論を行いました。なお、陳情「所得税法第56条廃止を求める意見書について」は、賛成少数で不採択となりました。

 その後、12月末に任期の4名の人権擁護委員候補者の推薦に関する意見の通知が諮問され、3人の再任、1人の新任を市長に推薦する意見書を決しました。

 その後、委員会提出議案「松江市議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部改正について」を審議し、全会一致で議決されました。

本議会最終日10月1日においての意見書の議決

 議員提出議案3件を審議しました。まず、松政クラブが提案し議会運営委員会の総意として提案された「旧優生保護法による不妊手術の被害者救済を求める意見書について」が提出され、全会一致で議決されました。次に、公明クラブが提案し議会運営委員会の総意として提案された「児童虐待防止対策のさらなる強化を求める意見書について」が提出され、全会一致で議決されました。3件目の共産党議員団が提出した「小・中学校へのエアコン設置に係る国の補助を、災害対応レベルにまで引き上げることを求める意見書について」は、否決されました。松政クラブは、現実の対応として早くエアコン整備をすることが大切であることから反対しました。

旧優生保護法による不妊手術の被害者救済を求める意見書

 昭和23年に施行された旧優生保護法(以下「旧法」という。)は、知的障がいや精神疾患を理由に、本人の同意がなくても不妊手術を認めていた。

 平成8年に障がい者差別に該当する条文を削除して母体保護法に改正されたが、厚生労働省によると約25,000人の障がい者らが旧法のもとで不妊手術を受けており、このうち、本人の同意なしに不妊手術を施されたのは16,475人と報告されている。島根県内においては、少なくとも123人が手術を受けており、本人の意思に反して手術が施されたとすれば、人権上大きな問題がある。

 また、同様の不妊手術を行っていたドイツやスウェーデンでは当事者に対する補償等の措置が講じられている。

 旧法のもとで不妊手術を受けた障がい者らの高齢化が進んでいることを考慮し早急な救済措置を講じるため、国においては、下記の事項について速やかに取り組むことを強く要望する。

1 旧法に基づいて行われた不妊手術の実態を調査し明らかにすること。

2 都道府県の所有する優生保護審査会の資料などの保全を図るとともに、資料保管状況の調査を行うこと。あわせて個人が特定できる資料について、当事者の心情に配慮しつつ、できる限り幅広い範囲で収集できるよう努めること。

3 旧法改正から20年以上が経過しており、関係者の高齢化が進んでいることから、被害者に対する救済措置を一刻も早く講じること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成3010月1

松 江 市 議 会 

 

新庁舎建設特別委員会

 8月29日開催の「新庁舎建設特別委員会」(立脇通也委員長)は、これまで中間報告として審議していた「庁舎整備基本計画」を最終版として確認し、本委員会から出された意見は基本設計時に検討することになりました。今後のスケジュールとして、基本計画を9月中に完成させ、その後、基本設計と実施設計の発注業務を進め、12月中に基本設計の契約と設計着手に入る予定です。その後、実施設計の発注・設計着手に入り、2020年には全体の設計が完了します。工事はその後発注される予定です。