開会(6月19日)
松江市議会6月定例会は、6月19日から7月9日の間、開会になりました。
6月定例会日程
会議名
6月19日(水) 本会議(会期の決定、提案説明)、全員協議会(各出資団体の経営状況説明)
6月24日(月) 本会議(一般質問)
6月25日(火) 本会議(一般質問)
6月26日(水) 本会議(一般質問、議案質疑、委員会付託)
6月27日(木) 総務委員会・予算委員会総務分科会
6月28日(金) 教育民生委員会・予算委員会教育民生分科会
7月1日(月) 経済委員会・予算委員会経済分科会・建設環境委員会現地視察
7月2日(火) 建設環境委員会・予算委員会建設環境分科会
7月5日(金) 予算委員会(分科会長報告・質疑、討論、採決)
7月9日(火) 本会議(委員長報告・質疑、討論、採決)
議案・予算
【議案】
市長提出の議案は、議案34件(条例関係、請負契約締結、財産取得・譲渡、市道路線認定、補正予算2件など)、承認11件(条例改正、補正予算など)、報告18件(議会の委任による専決処分の報告、市出資団体の経営状況説明)の計63件です。
提出議案(主なもの)
【松江市職員定数条例の一部改正について】
業務量の増加に対し、適切に職員配置を行う一方、事業見直し等に取り組み、適正な定員を維持するため、定員管理計画を策定
市長部局 1234人→1240人、上下水道局 117人→105人など
【地方公務員法及び地方自治法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整備に関する条例の制定について】
会計年度任用職員制度が導入されたこと等に伴い、関係条例の整備を行う
《会計年度任用職員》制度とは
全国的に非常勤職員や臨時職員が増加し、地方行政の担い手となっているが、任用・給付・勤務条件等の処遇が不明確であり、各自治体が個々に運用している事項が多い。
こうした非常勤職員等の適切な任用・処遇等を確保するため、《会計年度任用職員》制度が創設された。
【松江市保育料条例等の一部改正について】
幼児教育・保育の無償化に伴い、関係する条例について所要の改正を行う
主なものとして、幼稚園、保育所、幼保園、認定こども園での教育・保育に係る3~5歳児及び住民税非課税世帯の0~2歳児の保育料を0円にする。幼保園で3~5歳児に行う短時間保育及び長時間保育を明確に定義する。
【松江市指定管理者の管理する老人福祉センターの設置及び管理に関する条例の一部改正について】
東出雲老人福祉センターを廃止するため、東出雲老人福祉センターの規定を削る
【松江市中小企業・小規模企業振興基本条例の制定について】
持続可能なまちづくりを進めていくため、中小・小規模企業の役割と重要性について、市民、事業者、経済支援団体、大学等・教育機関、金融機関等及び市が共通認識を持ち、その果たすべき役割を明らかにしながら、共創・協働の精神で取組んでいかなければならない。そのためにも、中小企業・小規模企業の振興に関する基本的な方向性や姿勢を市内外に示す当条例を制定する
【松江市コミュニティバスの運行に関する条例の一部改正について】
美保関コミュニティバス、玉湯コミュニティバス、宍道コミュニティバスの運行経路、ダイヤの見直し等を行う
【財産の無償譲渡について】
消防団松江橋南方面団古志原分団コミュニティ消防センターを地域自治会活動の拠点として活用するため、古志原三区自治会へ譲渡する
【予算】
予算関係は、令和元年度補正予算が水道事業と下水道事業の補正予算2件で計280万円余の減額、事業の確定によるものです。
承認案件の、平成30年度補正予算9件(一般会計1件・特別会計5件)は、特に緊急を要するため議会を召集する暇がなく3月29日付けで専決処分したもの。一般会計は、退職者が5名増え4,710万円余、風しん抗体検査事業費として145万円余それぞれ増額、補助金の不採択により計8億7066万円余を減額したものです。
報告案件の平成30年度繰越明許費の繰越しで、一般会計2件、特別会計1件、公営企業2件(水道・下水道))です。
平成30年度 一般会計補正予算案件(主なもの)
【風しん抗体検査事業費(追加対策分)】145万8千円
H31.4.1からの成人男性への抗体検査及び定期予防接種を実施するため、受検用のクーポン券を発行するためのシステム改修費
対象者:S37.4.2~S54.4.1生まれの男性
【中海スポーツパーク整備事業費】7億8,720万6千円(減額補正)
地方創生拠点整備交付金が不採択となったため
平成30年度一般会計補正予算は、補正前の1,013億2,846万円から、8億7,792万円減額の1,004億5,053万円となりました。
一般質問
6月24日~6月26日の3日間、一般質問が行われました。今回は19名の議員が質問台に立ち、このうち松政クラブからは、7名の議員が質問をしました。
6月24日の一般質問(代表質問)には、松政クラブから森脇会長と、柳原副幹事長の2名が代表質問をしました。
- 森脇勇人 議員
- 知事選挙について
- ホーランエンヤについて
- 人口減少対策と新幹線整備事業の必要性について
- 地方創生推進交付金・整備交付金について
- 国土強靭化予算について
- 政策研究会提言について
- 教職員の人事権移譲について
6月25日と26日の一般質問には、松政クラブから、河内大輔議員、三島伸夫議員、米田ときこ議員、細木明美が質問台に立ちました。
※松江市ホームページのうち「松江市議会」ではインターネットによる動画配信を一定期間行っています。
松政クラブが提案した意見書
~全会一致で可決~
公共施設等適正管理推進事業債(市町村役場機能緊急保全事業)の制度改善を求める意見書
公共施設等適正管理推進事業債(市町村役場機能緊急保全事業)は、市町村の庁舎が地震発災時に行政の中枢拠点として確実に業務継続ができ、有効に機能するよう、耐震性の低い庁舎の建て替えを緊急に実施するため創設された。
本事業債では地方負担軽減のための財政措置が行われることになっているが、起債充当率が90%であるのに対し、交付税措置対象分は起債対象経費の75%を上限とし、その30%を基準財政需要額に算入するとされ、交付税措置は実質的に起債対象経費の22.5%にとどまっている。
しかし、近年の市町村庁舎には、従来型の住民窓口サービス等に加え、近年頻発する災害への備えと迅速な対応など、市民の安全と安心を守る重要拠点として、より質の高い役割と機能が求められており、庁舎整備に係る要求レベルの高まりとともに、地方負担も必然的に増加する方向にある。
また、公用車用の駐車場及び車庫は起債対象経費であるが、自家用車の保有率が高い地方都市において必要不可欠な施設であり、また、災害発生時には対応拠点としても重要な役割を担うことになる来庁者用駐車場は起債対象経費とされておらず、利用実態と制度との乖離が大きい。
よって、国においては、時代のニーズに沿った市町村庁舎の機能強化を進めるため、交付税措置率のかさ上げや起債対象範囲の拡大など、さらなる地方負担の軽減を図るよう強く要望する。
以上、地方自治法第99 条の規定により意見書を提出する。
令和元年7 月9日
松 江 市 議 会
新たな過疎対策法の制定を求める意見書
過疎対策については、昭和 45 年の過疎地域対策緊急措置法制定以来、4次に渡る特別措置法の制定により、総合的な過疎対策事業が実施され、過疎地域における生活環境の整備や産業の振興など一定の成果を上げたところである。
しかしながら、少子高齢化の進行に伴う人口減少はより一層深刻さを増し、多くの集落が消滅の危機に瀕している。また、管理の放置により森林の荒廃が進み、豪雨・地震等による林地崩壊や河川氾濫が発生するなど、極めて深刻な状況に直面している。
過疎地域は我が国の国土の過半を占め、豊かな自然や歴史・文化を有し、都市に対する食料・水・エネルギ ーの供給や国土・自然環境の保全、癒しの場の提供、災害の防止、森林による地球温暖化の防止などに多大な貢献をしている。過疎地域が果たしているこのような多面的・公共的機能は国民共有の財産であり、それは過疎地域の住民によって支えられてきたものである。
現行の過疎地域自立促進特別措置法は令和3年3月末をもって失効することとなるが、過疎地域が果たしている多面的・公共的機能を今後も維持していくためには、引き続き過疎地域に対して総合的かつ積極的な支援を充実・強化し、住民の暮らしを支えていく政策を推進することが重要である。
過疎地域が、そこに住み続ける住民にとって安心・安全に暮らせる地域として健全に維持されることは、同時に、都市も含めた国民全体の安心・安全に寄与するものである。
よって、引き続き総合的な過疎対策を充実・強化させるため、 国においては、新たな過疎対策法を制定するよう強く要望する。
以上、地方自治法第99 条の規定により意見書を提出する。
令和元年 7 月9日
松 江 市 議 会
地方創生のさらなる推進を求める意見書
平成 26 年に施行された「まち・ひと・しごと創生法」では、少子高齢化の進展に的確に対応し、人口減少に歯止めをかけるとともに、東京圏への人口の過度の集中を是正し、それぞれの地域で住みよい環境を確保して、将来にわたって活力ある社会を維持していくために、まち・ひと・しごと創生に関する政策を総合的かつ計画的に実施することとしている。
松江市においては、首都圏や関西圏をはじめとする県外への若者の 流出や、出生者数より死亡者が上回る自然減が続いていることに鑑み、平成 27 年 10月に第1次総合戦略を策定し、地域の特色を活かした具体的施策を展開してきたところである。
今年度は、第1次総合戦略の最終年であり、これまで4年間の事業実施により、一定の成果が得られているが、持続可能な地域社会の実現を実感するには至っておらず、中長期的な視点による事業継続が必要となる。
よって、国においては、地方創生の流れを緩めることなく、国が本来行うべき施策を強力に推進するとともに、次の事項について積極的かつ適切に対応するよう強 く要望する。
記
- 地方創生推進交付金については、複雑な条件設定により地域の実情に応じた活用ができにくいため、対象事業の要件緩和を図り、地域の実情や施策の性格に応じて交付期間を延長するなど、柔軟な対応を行うこと。
- 地方創生拠点整備交付金については、単年度での事業完了が必要とされており、複数年度で行う規模の計画を立てることができない。制度の柔軟化として基金造成が可能となったが、他の事業が進捗に影響する場合のみであり、地方自治体単独事業の柔軟化は図られていない。更に、交付対象の要件では、建築物の整備が必 須であり、用地取得や造成費等が対象外となっており、真に地域に必要な事業を行うためには要件の緩和など、柔軟な対応を図ること。
- 我が国における人口減少は世界にも例のないスピードで進んでいること、併せて、首都圏への人口一極集中に歯止めが利かない現状を踏まえ、国の主導により、政府機関の地方移転の推進や、地域の特色ある産業分野の企業の地方移転など、地方へ人や企業を誘導する仕組みを至急検討すること。
- 国においては、これまでの地方創生の施策を検証し、地方間を競争させるような制度ではなく、国土政策として高速道路や新 幹線の整備などを含め、地方が均衡ある発展ができるよう抜本的な制度改正を行うこと。
以上、地方自治法第99 条の規定により意見書を提出する。
令和元年7 月9日
松 江 市 議 会